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あの日、祖母をちゃんと看取れなかった自分だからできる、看護師教育がある。

PRIFILE
看護サービスグループ/マネージャー(看護師)
淺野 優治
病弱だった幼少時から診てくれていたかかりつけ医から勧められ看護師の道へ。長年、急性期医療での看護や教育に携わるほか、研究分野にも従事。それまでの経験を在宅医療分野に活かしたいとマザーズへ入社。現在、2拠点の看護ステーションを統括しながら後進の育成にも注力している。

治療を終えた患者さんは、家でどう過ごすんだろう。

私が看護師を目指したきっかけは、ちょっと特殊かもしれません。すぐに熱を出してしまうほど病弱な子だった私。かかりつけの先生に何度診ていただいたかわかりません。だから、私の性格もよく知ってくださっていたのでしょう。進路を考えていたある日、「君は人の面倒を見る仕事をしなさい」と言葉をかけてくださったんです。そのとき、すぐに想い浮かんだのが看護師でした。それを伝えると先生はすぐに看護学校をご紹介くださり、そのまま進学することになったというわけです。

卒業後は、長年急性期医療に携わり、手術分野を極めようと認定看護師資格も取得。看護に携わりながらセミナーや勉強会を通じて後輩の育成にも力を入れていました。その後、看護研究に従事し、成果を日本とアメリカで発表するということも経験。そして、次に何をしようか考えていたところ、声をかけてくださったのがマザーズでした。

急性期医療における患者さんは、完治する方もいればそうではない方もいらっしゃいます。そういう方は帰宅後もお困りだろうな、どのように過ごされているんだろうと気にかかっていたこともあり、在宅医療の世界へ飛び込むことにしました。

好きなものを食べられない最期って、幸せなのかな。

現在2拠点の看護ステーションのマネージャーをしていますが、訪問看護についてはまだ学んでいるところ。病院では患者さんとじっくり向き合う時間を確保するのはむずかしいですが、ここならまとまった時間を目の前の一人のために費やすことができます。だから、ご利用者さまさんの表情や声のトーンの変化、本当に求められていることに気づくことができるんです。

あるとき、難病を抱える、食べることが大好きだったご利用者さまの看取り方についてディスカッションをしました。食事を提供すべきかどうかについてです。誤嚥のリスクはありましたが、私たちが出した結論は「食べてもらいたい」。その方は食べることが大好きだったので、好きなものを食べて最期を迎えられたほうが幸せなんじゃないかと思ったからです。

しかし、叶うことなく、結局その方は何も口にしないまま逝ってしまわれました。そのときは結果として何もしてあげることができませんでしたが、看取りについて有意義なディスカッションができたケースだったため、とても印象に残っています。

より良い看取りのできる看護師を育てたい。

実は、看取りは私にとって、とても思い入れのあるもの。小学生の頃、よく面倒を見てくれていた母方のおばあちゃんの最期を、納得するかたちで看取ることができなかったんですよね。あんなにお世話になったのに、何ひとつしてあげられなかった。それがずっと、心残りでした。

でも今、その思いがあるからこそ真剣に看取りについて考え、行動できるのだとも思っています。誤解を恐れずに言えば、利用者の方にいかに最高の最期を迎えてもらうかが在宅看護の役割。私一人では、貢献できる患者さんの数には限りがあります。より多くの方に質の高い看護を提供し、より良い看取りを実現するためには、やはり人を育てるほかありません。祖母をちゃんと看取れなかった私だからこそ、より良い看取りのできる看護師を育てられると考えています。

訪問看護に関しては、私よりレベルの高いスタッフがたくさんいます。しかし、私にはこれまで培ってきた教育のスキルがあります。それを伝えていくことで、マザーズ全体の看護の質の向上に貢献したいと思っています。

1日の流れの一例
8:30 出勤、1日の業務の確認、スケジューリング
9:00 訪問看護開始
10:00 新しい利用者さまの情報収集
11:00 病院関係者とケアマネージャーとカンファレンス
12:00 昼食
13:00 各施設の巡回
14:00 本社で会議
16:00 事務作業、スタッフの状況確認
18:00 退勤
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