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【よろず家せんげん】サツマイモの蔓

9月もそろそろ終わりを迎え、畑ではサツマイモが順調に育っています。
畑の管理者の方から、「蔓が邪魔だから、切って食べたらどうか」とのアドバイスを頂きました。
「これ、食べれるのですか?」と聞き返した瞬間、思い出した。

私がまだ小さかった頃、口に合わないとおかずを残した時、
「戦中・戦後は食べ物が無くてね。お米はなかなか手に入らなかったの。ご飯に稗や粟、サツマイモの蔓を混ぜて食べたわ。
兄妹が多くて、親は食べ物にはとても苦労した。お弁当のご飯はお米よりサツマイモの蔓の方が多くて、恥ずかしい想いをした。
友達に見られない様にお弁当の蓋で隠しながら食べた。
だから、あなた達には食べ物だけはちゃんとした物を食べて欲しいと一生懸命に作ってるの。」と母は涙ながらに語った。
それ以来、母親が作った物は残さず食べた。「いただきます」「ごちそうさま」の声に母はいつも嬉しそうだった。
就職後1人暮らしを始めると、「ちゃんとした物を食べてるの」が母親の口癖だった。

 
切った蔓を利用者さんに渡すと「昔はよくやったねえ、懐かしいねえ」と言いながら、作業をして下さいました。

 

昼食後、蔓の皮むきを皆さんでやって頂きました。
「昔、良くやったよ。こうやって剥くと綺麗に出来るよ。」「あんたとはそんなに歳は違わんけど、食べた事ないな」
「初めてだけど、こんなに上手にできたよ」等、会話が弾みます。山のようにあった蔓もあっという間に処理出来ました。
スタッフから「どうやって調理しましょう」との声掛けに「私がやるよ、昔やったから作れると」と笑顔で答えて下さいました。

次の日、その利用者さんに調理して頂いて昼食に食べていただきました。
「懐かしいなぁ、昔は良く食べたよね」「家の裏の畑にサツマイモがあって、この時期は親に言われて取りにいったわ」
「初めて食べたよ。物が無い時代は大変だったんだなぁ」「久しぶりに食べた。美味しいとは思わんけど、また作ってくれよ」
よろず家の畑が、こんな風に喜んで頂けるとは思いませんでした。









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